AR(Augmented Reality)とは、拡張現実とも呼ばれる、現実空間に仮想物が存在するかのように映し出す技術、
ポケモンGO等のゲームにも使われていたりと、今ではかなり身近なテクノロジーとなっています。
建築業界においても活用は進みつつあり、
例でいうと、カメラを通してみることで、空き地に竣工後の建物を出現させるアプリ、等があります。
画像引用元:The New York Times “How Virtual Reality is Augmenting Realty”
今回は、そんな拡張現実を施工手法に組み込んだ建築の紹介です。
ARを使ったレンガ積み
先ほどの例にもある通り、建築業界でのARの活用方法は主に、
・建物の構造や設備を表示する、施工管理的活用
・竣工状態を表示する、施主へのプレゼン的活用
があげられます。
そんな中で、今回紹介するAugmented Bricklayingというプロジェクトは、
施工手法にARを組み込む、という独自の工法を作り上げ、他にはない建築を作り出しています。
施工手法
どのような施工方法なのか、というと
ARで表示した位置にレンガを積んでいくことで、曲面状のレンガ壁を作れる、というもの
レンガを置きたい位置をカメラで撮影し、ARを通してモニターに表示することで次に置くレンガの位置を詳細に表示します。
、、といっても、なかなか想像するのが難しいと思いますので、下記画像で説明します。
①右の女性の持つカメラで次に置くレンガのあたりを映す
②背負っているコンピュータにてARの処理を行い、次に置くレンガの位置を解析
③画像左上のモニターに次のレンガ位置を表示
④左の男性がモニターを確認し、その位置に合うようにレンガを置いていく
というものです。
かなり地道な作業に見えますが、その結果上記の写真のように等間隔かつきれいな曲面のレンガ壁ができるというわけです。
ARレンガ積みの発展性
今回紹介した工法は、ARを用いてあくまで人がレンガを設置する、というものでしたが
ロボットアームの技術が発展することで、コンピュータが解析した次のレンガ位置にロボットが自動でレンガを置く
ということも可能になります。
今回の原文、および画像の引用元はこちら