コスタリカのウビダという町のほど近く、急こう配のジャングルにひっそりと建っている、グランピングが可能な宿泊施設
COCO Art Villas Costa Rica、設計はARCHWERKとFormafatal
コンセプトが、「宿泊者にluxuryでadventureな体験を提供する」という、一風変わった施設
ホテルで優雅にくつろぐような「ラグジュアリー」と、ジャングルを探検するような「アドベンチャー」
相反するようにも感じる2つの言葉をどのようにカタチにしているのか、
解き明かしてみると建築と自然のあるべき関係が見えてきました
ラグジュアリー と アドベンチャー
自然×建築
「ジャングルは我々の住みかだが、我々のものではない」
ラグジュアリーとアドベンチャーというコンセプトを達成するうえで、キーワードとなる設計者の言葉です
時代を人間社会が出来る前までさかのぼると、当然ですが、私たちの祖先はジャングルに暮らしていて、その歴史は社会が形づくられてからよりはるかに長いです
設計者は、現代社会のような自然と切り離した環境ではなく、自然の法則を尊重してできた環境にこそ、日常では感じえない快適さと冒険心を刺激する、と考えました
その上で、自然と建築という、こちらも一見対比的な言葉に対してどちらも我々の「住みか」であることを軸に建築を計画されています
シンプルで合理的な架構
より自然的な建築を作るうえで、自然的な法則を取り入れています
そのうちの一つが、地産木材と鉄、テントを使った膜構造を採用することによる、「シンプルで合理的な架構」
この「合理的」とは、流通資材の規格をつかうような、人間社会における合理性ではなく、重力や風力といった自然の力に対する合理性という意味
自然自体もある種一定の法則により形づくられており、分散する各棟に一貫した法則を当てはめることで、自然に溶け込む風景を作り出しています。
「焦点」となるベッドスペース
一貫した法則は内部にも持ち込まれていて、このベッドスペースは
平面的にも断面的にも曲面の焦点となる位置に配置されています
太平洋への軸となるダイニングテーブル
ダイニングテーブルの配置にも法則があり、すべて各棟から太平洋へ続くような軸線を作っています
自然の中で快適に、わくわくしながら過ごせる「COCO Art Villas Costa Rica」
アクティビティもホスピタリティも充実しており、ぜひ、行ってみたい宿泊施設です
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