すべての人にとってより良い都市を目指し、UN-Habitat(国連人間居住計画)と、独立研究機関であるGlobal Utmaningが共同開発した、都市計画に女性の意見を組み込むためのプラットフォーム「HerCity」
HerCity
女性の意見を組み込むだけで、そんなにまちが良くなるの?
私自身の疑問でもありましたが、どうやら想像以上に良くなるようです!
そして、HerCityが提供するのはあくまでまちづくりをするためのプラットフォーム
世界中で利用できるよう、詳細なガイドラインやさまざまなツールを提供しています
女性が都市計画に参加するという意味
「女性が都市計画に参加する」
このことがどのような意味合いを持つのでしょうか
まず、都市はすべての人のためにつくられるべき、ですがほとんどの場合、男性によって計画されています
Global Utmaningの調査によると、
・女性は男性と同じようには公共スペースを利用しない
・8歳になると、公共スペースの80%は男子が占め、女子は著しく不安を感じ、排除されていると感じる
・多くの女性が参加する住民参加型の都市計画は、より包括的で平等な持続可能な都市計画を生み出す
ということが調査によりわかっています
都市に住む女性が、より効果的に都市計画に参加できる機会、ノウハウをHerCityは提供しています
HerCityの仕組み
実際のガイドラインは上図のような構成となっていて、
3段階のフェイズ
Assessment(評価)、Design(設計)、Implementation(実施)
9段階のブロック
各フェイズに3ブロックずつ
アクテビティ、ステップ
各ブロックで実施する行動と、そのためのチェックリスト、カレンダー、アジェンダ、マニュアル、フォーム、アプリ、テンプレート、アンケート、ビジュアライゼーション(視覚化)ツール
が含まれています
各ブロックの意味合い
各ブロックではどのようなことを行うのか見ていきます
評価フェイズ
Block1 ステークホルダー・エンゲージメント
プロジェクト全体に参加するステークホルダー(利害関係者)やターゲットグループを特定し、参加を募る
Block2 まち全体の評価
まち全体の公共空間を地域ごとに評価し、どの地域の改善がもっとも急を要するかを特定する
Block3 地域別評価
Block2で選択した公共空間とその徒歩5分圏内の質を評価・測定する方法を提供
設計フェイズ
Block4 課題の分析
複数のステークホルダーが複雑な問題を建設的に議論し、特定の空間のための共同ビジョンに向けてアイデアを出す
Block5 アイデアのデザイン
参加型のデジタルツールを使い、アイデアを新しい公共空間のデザインにする
こうすることで、専門家や地方自治体は、コミュニティのニーズや公共空間をどのように変えたいのか、をより簡単に理解することができます
Block6 行動のためのレコメンド(推奨事項)
デザインに優先順位をつけ、ガイドラインを作成
プロジェクトから得られた主な知見を集め、実施面での今後の進め方を概説する
実施フェイズ
Block7 実施計画
クライアントと建築家をふくめたミーティングのような参加型プロセスを経て、パブリックスペースの計画を設定
プロセスを通じて得られた結果をもとに、技術チームと女性グループが実現可能なデザイン案を作成する
Block8 成果の共有
Block7で得られた結果を地域のコミュニティや意思決定者、そして多くの人々に伝える
意思決定者には、実行するための詳細な結果を報告し、
地域のコミュニティには、自分たちの地域環境がどのように改善されるのかを伝えます
Block9 実施とフォローアップ
参加者から、プロセスに対するフィードバックを集め、
建設段階での実施状況をフォローアップし、
建設が完了した6か月後に公共空間の質を総合的に評価する
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特定の都市を改善するのではなく、より多くの都市を改善するためにつくられたHerCity
私自身は男性だからか、公共空間に対して不平等さを感じてはいなかったのですが、
女性からすると日本の公共空間にも多くの不平等があるのかもしれませんね
HerCityを活用したまちづくりが増えて、みんなに優しく地球にも優しいまちが増えると嬉しいですね!
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