「人工知能により失われる職業」
なんて言葉はだれもが一度は目にしたことがあるはず。
では、建築家という職能に対してはどうでしょう？
建築物を作ることに対して、主に設計者として関わることの多い建築家
そんな建築家の仕事は、はたして人工知能（AI）に取って代わられるのでしょうか？
建築設計をするためには主観的な意見が必要
当たり前と思うかもしれませんが、建築設計には
「かっこよく見せたい」、「気持ちの良い空間にしたい」
などのような、設計者の主観的な判断が必要です
そして、主観的な判断こそ、AIに苦手分野
そのため、この苦手分野をAIが克服しない限りは、建築家の仕事がAIに取って代わることは、まずありません
AIの優れた点は、いくつもの可能性をシミュレートすること
とはいえ、AIが建築家の仕事を何もできないわけではありません
天秤にかけなければならない多くのパラメータがある場合、AIは建築家の仕事を大いに助けることができます！
マンション設計における一例ですが、
売れる平米数はどのくらいか、その最適な平米数を確保するために効率のよい部屋の取り方は？
どうすれば部屋により日光を取り入れられるか？そして、その変更は別のパラメーターにどんな影響を及ぼすか？
こういったことに対してのシミュレーションをAIは、わずかな時間でこなし、数値上最適なものを導き出します
大事なのはAIをうまく扱える建築家になること
これまで話した通り、AIは建築家にはなれないですが、建築家の仕事を大いに手伝ってくれるツールにはなります
現在、建築家が行っている作業は、申請業務や概算の作成など、
プロジェクトを実現するために行わなければならないが、最終的な製品に何の付加価値も与えていないものが多いです
もしAIや自動化ツールが、これらのタスクで私たちを助けることができれば、
私たちは自分たちが最も得意とすることにもっと多くの時間を割くことができるようになります。
AIは自ら建築家になるのではなく、AIと共にある新しい建築家像を作っていくのかもしれません。
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